人生、一度しかないらしい。

人生1度しかないらしいので好きなことしかやらないと決めた。

二十歳の成人式の日、父親が余命3ヶ月の癌になったので私はフリーランスを目指す。

「人生は全てタイミングである。

 

 ...良くも悪くも。」

 

 

華々しい二十歳の成人式を迎えた今年の1月、

父親が癌になった。

 

末期だった。

 

医師からはもって3ヶ月だろうと言われた。

すでに全身に転移していて、切除をしての完治は不可能だと。

私はまだ大学2年生だった。

 

「 あと3ヶ月 」

 

あまりに急すぎた。

 

私は3月から家を離れて、長期で海外インターンをすることが決まっていた。

生まれて初めて、自分からやりたいと思ったことだった。

もしかしたらこれを機に将来の自分の進む道が見えるかもしれない、と一種の希望さえ抱いていた。インターンが決まってからは趣味だった旅行を我慢し、お金を貯め、航空券を取り、休学の手続きを済ませた。

 

ー 2月になれば春休み。1ヶ月後にはインターンも始まる。

あと数週間の1月さえ終われば全ては始まるはずだった。

 

ところが1月が過ぎたら家を離れることはできなくなっていた。

今家を離れたら、その間に父に何かあるかもしれない。これが最後になってしまうかもしれない。

そう思うと家を空けることはできなかった。

 

結局家を離れてインターンに参加することはかなわなかった。

もちろん父のせいではないと、誰のせいでもないと頭ではわかっていた。

自分のしたいことと父のそばにいたい気持ちとが混在して、気持ちはごちゃごちゃだった。

 

家を離れて自由に海外に行きたい ー 父のそばについていたい

もういっそ休学を辞めて大学に戻ろうか ー 既に手続きは通過していた

 

もうどうすればいいのかよくわからなかった。

しばらくはそんな日々を送っていた。

 

ある日ふと、父は言った。

「もっとバイクに乗って走りたかった」と。

父はバイクに乗ることが好きだった。

私が学校に遅れそうな時、「母さんには秘密だよ」と言って後ろに乗せて駅まで送ってくれた。

 私は父のバイクの後ろに乗るのが好きだった。

 

人間いつ死ぬかわからない。本当に明日死ぬかもしれないのだ。

たとえ死でなくとも、自分自身のことでなくとも、人生は大きく変わる。明日も今日と同じ日常が続くと誰が保証してくれるだろうか。

明日、会社をクビになるかもしれない。

明日、地震が起こって家がなくなるかもしれない。

ー明日、父は生きていないかもしれない。

 

この一言で思い知らされた。

できなくなってからでは遅いのだと。戻らなくなってからでは遅いのだと。

ただでさえ人生は一度しかないというのに。

 

これでいいのか。このままでいいのか。

それからというもの私は必死に考えた。

 

今、そしてこれから先死ぬまで。

自分のやりたいことがどれくらいできるだろうか。

今までは学生という敷かれたレールの上を何の不自由もなく歩いてきた。しかしそれももう学生生活の終了と共に終わろうとしている。

私も父と同じように最期の時に後悔をするのだろうか。

私はどうやって生きていくべきなのだろうか。

 

 

 答えは簡単だった。

やりたいことをいつでもやりたい時にできる環境で生きていきたい。

 

やりたいことは常にアップデートされている。

小学生のころは1日中DSでマリオができれば幸せだったし、高校の頃はテストでいい点を取ることが全てだった。

大学生の今はもっと知らない世界を知りたい、色々な人と話してみたい、という思いがあり世界一周する計画を立てていた。

そうやって何年後かにはまた自分のやりたいことが変わっているだろう。

 

だったらその時に「やりたい!」と思ったことを「その時」にできるライフスタイルを確立すれば良いのではないか。

そうやって常にその時の「やりたい!」をやっていけば、いつか終わる人生でも後悔はないのだろうと。

それが私の結論だった。

 

それから私は自分の考えるライフスタイルを実現するにはどうしたらいいのか、ただひたすらに調べる、人に話を聞く、そうして自分自身で考えることを続けた。

 

そうして見出した答えはフリーランス

自分の好きな場所で自分の好きな時に働ける。

もちろん全て自分次第なので辛い道になるだろう。安定とは程遠いだろう。

でもこれが一番自分の理想のライフスタイルに近いと思った。

今までもそういうライフスタイルに興味はあった。ただなんとなく「そうなればいいな」と思っていた。

でも今は違った。

絶対にそうなりたいたいと、実現したいと思った。

 

まずはフリーランスという働き方の中でも今の自分の状況に一番合っているweb制作エンジニアから手をつけてみることにした。

今一番「やりたい」こと、世界一周。

リモートでできる仕事とは言っても対人の仕事なので日本との時差のことなどを考えると、まずはエンジニアとしてリモートで稼ぐ仕組みを確立しつつ、好きでやっている動画編集をやったり、ブログなどの自分がいなくても回る仕事も並行してやっていくつもりだ。

 

計画は立った。

あとはやるだけだ。

 

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「人生は全てタイミングである。

 

 良くも悪くも。

 

 しかしそこからどうするかは自分自身が考えて決めることだ。

 

 なぜならこれはあなたの人生だから。」